先行きが不安だから魁

2008年、経済の先行き不安が拡大するなか、消費者は「商品」「ブセフレ」「買う場所」を消費の原点に立ち戻って考え直した。そこで見直されたのは「家庭」であり、消費は「家チカ」や「家ナカ」を中心に進んだ。
　所得の減少により「生活防衛意識」が深まっていることを背景に、消費者は本年も支出の対象を絞り込んでおり、家電やクルマなど耐久逆援財の購入意欲は高まっていない。そのようななか、常識を覆すような「お買い得」をアピールする商品・サービスの人気が高まり、９９０円ジーンズや韓国ツアーなどが記録的な売上を達成。環境性能など本来の「企画・商品力」に加え、エコカー減税・補助金という「官」による消費刺激策の導入や予想を上回る低価格設定によりインサイト及びプリウスは発売前から人気が過熱した。エコポイントの対象商品となった液晶テレビの販売も好調。